凄い物語です。主人公ユミンの生い立ちと境遇、過去にあった忌まわしい事件の記憶に今も苛まれる村人達。

理不尽に理不尽が重なり、人としての尊厳を傷付けられ続けたユミンが抱く、戦慄の希望。そんな彼女が出会った、偏見の無い人達。

作中で示される問題は、現実においても近代以前から現代に及ぶまで通じるものであり、この作品が決してただの娯楽小説としては片付けられないものであると如実に示しています。

果たしてこの先に待ち受けるユミンの運命とはどのようなものなのか。期待と不安を胸に追いかけさせて頂きます。