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作者: 結城貴美
残酷な描写あり R-15
000 プロローグ ―神々の黄昏―
 昔むかし、神々と人間はもっと距離の近い存在でした。人間と共に暮らしている神もいたほど身近な存在だったのです。

 ある時、飛翔神リフェイオスの町が空の上に造られました。
 
 人間の町が神々の世界と近い高さにあることを快く思わなかった破壊神ルーイナダウスは自身の町の信徒達を率いて飛翔神の町リフェイオスへ戦争を仕掛けました。
 
 神の力がぶつかりあった戦争は世界に深刻な被害を与えました。
 
 事態を重く見た十大神じったいしんが介入し、戦争は終結しました。十大神とは、光、空、風、水、土、炎、命、時、闇、星の大神のことを指します。
 
 当時の二神は十大神に罰せられ――。
 
 次の生は神ではなく人間として生きることになりました。
 
 また、戦争を仕掛けた破壊神は人間に与える影響の大きさを懸念され、町を持つことを禁じられました。
 
 仕掛けられた飛翔神は空の上に町を造ることを許されず、世界の果ての崖際に町を持つことになりました。
 空の上の町は誰も住むこと無くどうなったのかは語り継がれていません。

 それ以降、神々の力による戦争は起こっていませんが、このことをきっかけに神々は人間とは距離をおくようになった、と言われています。
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