残酷な描写あり
第57話 ほのお
「やったか!? 悪竜の反応は!?」
「ダメです、まだやつは動いています」
「なんだとう!!異世界魔導転生連射砲の準備は?」
「想像以上に遅れていますが、二機目の調整もなされました」
「はやく整えろ、奴の息が残っているのだろう?」
「遠目の術で確認します! 悪竜の状態を」
そういうと術者は目を閉じ、視界だけを遠く悪竜の座する、
都心に飛ばして、これを確認しはじめた、
飛ぶ視界は途中、破壊された市街を目視し、幾人もの積み重なる遺骸、
水路を埋め尽くした人の群れなどを確認し、目に余る惨事を押し流しながら、
悪竜のシルエットを少しずつ大きく調整し確認に確認を重ねた。
噴煙と、爆発し肉弾を飛ばしている現状、悪竜の身体よりもその煙のほうが、大きく、目に移り、恐怖を煽る風にたなびくところを見れば、むしろ悪竜は先ほどより大きく目に移るのは確かであり、およそ足元の市民には悪竜が死にかけているのか、それとも、強さを増しているのかも分からないままであるなら、混乱も必至、今まさに、その姿を確かに観んとするべく、心の瞬膜をとじて、悪竜の姿の身を凝視する。
悪竜のその尾、爆発四散し短くなったものの、いまや城下の外壁に届くほどの長さを保っており、その息使いを聞こえるだけ聞けば、どこからが肺でどこからが気管なのかも分からぬほど巨大であるだろう動きがみえる。
まわりの都市が崩れて出来たその肉体は鋼を越えた硬さを誇る重々しい鎧、これを運ぶは頑丈な足、未だひとつも傷つかず、立っているその姿を見れば全弾を撃ち尽くしてもなお、堅牢な城を前にしている。 これはいままでユジリアが経験した城攻めのどれをも超えるほどの、
圧倒的な体積を持った敵、いままでの魔物のどれをも通り越した、人智を超えた悪竜であることが知れた。「ここまでの魔力が、我が国に存在していたとはな、そして」 悪竜の憎々しい顔がよぎり、確かな顔はいまだ崩れておらず、その巨大な瞳があった場所はかつて王が暮らしていた。ユジリア城本丸の窓だろうか? そこから覗いた顏は、「王?」「なんと!?」
「ユジリア王は存命です!悪竜は本当に城ごと肉体に取り込んだようです!」
「そして」 その見開いた眼は確かにこちらをとらえた!?
「くっはぁあ!!」「どうした!?」
「呪詛返しです!見られました相手にこちらを」「なんだと!?」
何倍にも魔法防壁によってこちらの姿を相手に伺えぬように結界を張っていたが、
こちらがほんのすこしの隙で相手を凝視、遠目の術で見抜こうとした時、
「敵の攻撃に備えろ!今までにない攻撃が来るぞ!!」
それは燃え盛る炎だった、
悪竜は燃え盛る炎を発した。
「あんな量の炎を!?」
「こちらに方向を向けてきています!!」
「魔術防壁を確かに整えろ!! 総員攻撃に備えろ!!」
一瞬の閃光ののち全てが記憶から遠ざかる
「うわっ!!!!!!!!」
一撃にして異世界魔導転生連射砲を破壊してしまった。
恐るべき再生力そして、
体内にある魔導砲を駆使してなしたその威力である。
「総員、退避! 陣地が破壊された!! 将軍は!?」
「無事だ! ここの陣を放棄する、撤退、撤退だ!!」
「悪竜め、第二陣に告げ、用意でき次第、異世界魔導転生連射砲を撃てとな!」
ユジリアの文明とユジリアを吸収した悪竜とがぶつかり合った時、
どちらともの土台を破壊しながら、戦火が街を都市を国を覆っていく、
「第二陣、異世界魔導転生連射砲 発射!!!!!!」
異世界転生人の弾数は尽きない、豊富に取り込んだ異世界転生陣より、
直接的にレールが敷かれ、発射台に装填される仕組みは拡充され、
連射速度も、その制度も第一陣に敷かれたそれを凌ぐものである。
強力な弾幕を前に、悪竜の喉笛を吹き飛ばし、何とか、かの相手が、
吐き散らかす炎を防ぐことが可能となったが、
「どういう強さだ!? もう再生しているというのか!?」
「撃ち続けろー!!! 異世界転生人が尽きるまで弾幕を張れぇえ!!」
「敵の再攻撃を凌ぐのでやっとか、撃て撃て、今回は無限に弾があるものと考えろ」
異世界転生弾の装填数は千列を越えるものと調整され、ひたすらに発射される弾頭、
その仕組みは、異世界転生人の肉体を火薬として、その頭部をオリハルコン弾頭とよばれる兜で覆い、相手に異世界転生人の叡智を叩きつけるという仕組みとなり、瞬間的な主人公補正は確実に悪竜の血肉を穿つものの、
「何故、まだ、生きている!? 奴は不死身か!?」 「わかりません、ただ、角度の問題もあります、悪竜は防御姿勢を取りました、こちらの異世界転生人肉弾では貫徹しきれないようです!!」 「おのれおのれおのれぇーい!!」
「ダメです、まだやつは動いています」
「なんだとう!!異世界魔導転生連射砲の準備は?」
「想像以上に遅れていますが、二機目の調整もなされました」
「はやく整えろ、奴の息が残っているのだろう?」
「遠目の術で確認します! 悪竜の状態を」
そういうと術者は目を閉じ、視界だけを遠く悪竜の座する、
都心に飛ばして、これを確認しはじめた、
飛ぶ視界は途中、破壊された市街を目視し、幾人もの積み重なる遺骸、
水路を埋め尽くした人の群れなどを確認し、目に余る惨事を押し流しながら、
悪竜のシルエットを少しずつ大きく調整し確認に確認を重ねた。
噴煙と、爆発し肉弾を飛ばしている現状、悪竜の身体よりもその煙のほうが、大きく、目に移り、恐怖を煽る風にたなびくところを見れば、むしろ悪竜は先ほどより大きく目に移るのは確かであり、およそ足元の市民には悪竜が死にかけているのか、それとも、強さを増しているのかも分からないままであるなら、混乱も必至、今まさに、その姿を確かに観んとするべく、心の瞬膜をとじて、悪竜の姿の身を凝視する。
悪竜のその尾、爆発四散し短くなったものの、いまや城下の外壁に届くほどの長さを保っており、その息使いを聞こえるだけ聞けば、どこからが肺でどこからが気管なのかも分からぬほど巨大であるだろう動きがみえる。
まわりの都市が崩れて出来たその肉体は鋼を越えた硬さを誇る重々しい鎧、これを運ぶは頑丈な足、未だひとつも傷つかず、立っているその姿を見れば全弾を撃ち尽くしてもなお、堅牢な城を前にしている。 これはいままでユジリアが経験した城攻めのどれをも超えるほどの、
圧倒的な体積を持った敵、いままでの魔物のどれをも通り越した、人智を超えた悪竜であることが知れた。「ここまでの魔力が、我が国に存在していたとはな、そして」 悪竜の憎々しい顔がよぎり、確かな顔はいまだ崩れておらず、その巨大な瞳があった場所はかつて王が暮らしていた。ユジリア城本丸の窓だろうか? そこから覗いた顏は、「王?」「なんと!?」
「ユジリア王は存命です!悪竜は本当に城ごと肉体に取り込んだようです!」
「そして」 その見開いた眼は確かにこちらをとらえた!?
「くっはぁあ!!」「どうした!?」
「呪詛返しです!見られました相手にこちらを」「なんだと!?」
何倍にも魔法防壁によってこちらの姿を相手に伺えぬように結界を張っていたが、
こちらがほんのすこしの隙で相手を凝視、遠目の術で見抜こうとした時、
「敵の攻撃に備えろ!今までにない攻撃が来るぞ!!」
それは燃え盛る炎だった、
悪竜は燃え盛る炎を発した。
「あんな量の炎を!?」
「こちらに方向を向けてきています!!」
「魔術防壁を確かに整えろ!! 総員攻撃に備えろ!!」
一瞬の閃光ののち全てが記憶から遠ざかる
「うわっ!!!!!!!!」
一撃にして異世界魔導転生連射砲を破壊してしまった。
恐るべき再生力そして、
体内にある魔導砲を駆使してなしたその威力である。
「総員、退避! 陣地が破壊された!! 将軍は!?」
「無事だ! ここの陣を放棄する、撤退、撤退だ!!」
「悪竜め、第二陣に告げ、用意でき次第、異世界魔導転生連射砲を撃てとな!」
ユジリアの文明とユジリアを吸収した悪竜とがぶつかり合った時、
どちらともの土台を破壊しながら、戦火が街を都市を国を覆っていく、
「第二陣、異世界魔導転生連射砲 発射!!!!!!」
異世界転生人の弾数は尽きない、豊富に取り込んだ異世界転生陣より、
直接的にレールが敷かれ、発射台に装填される仕組みは拡充され、
連射速度も、その制度も第一陣に敷かれたそれを凌ぐものである。
強力な弾幕を前に、悪竜の喉笛を吹き飛ばし、何とか、かの相手が、
吐き散らかす炎を防ぐことが可能となったが、
「どういう強さだ!? もう再生しているというのか!?」
「撃ち続けろー!!! 異世界転生人が尽きるまで弾幕を張れぇえ!!」
「敵の再攻撃を凌ぐのでやっとか、撃て撃て、今回は無限に弾があるものと考えろ」
異世界転生弾の装填数は千列を越えるものと調整され、ひたすらに発射される弾頭、
その仕組みは、異世界転生人の肉体を火薬として、その頭部をオリハルコン弾頭とよばれる兜で覆い、相手に異世界転生人の叡智を叩きつけるという仕組みとなり、瞬間的な主人公補正は確実に悪竜の血肉を穿つものの、
「何故、まだ、生きている!? 奴は不死身か!?」 「わかりません、ただ、角度の問題もあります、悪竜は防御姿勢を取りました、こちらの異世界転生人肉弾では貫徹しきれないようです!!」 「おのれおのれおのれぇーい!!」