【ホラーでは】学校の階段【ないです】
まいにち踏まれて座られて、でも階段はモンクも言わずそこに在る
そんな階段に感謝したくなるおはなし
そんな階段に感謝したくなるおはなし
学校
それは子どもたちが社会において必要な知識を蓄える場所。あっちこっちから集まって集団生活をするのもその要素のひとつであり、知らない人といっしょにコミュニケーションをとりながら生活していく訓練にもなる
がっこーのせんせーの数は限られてるので、ひとクラスで数十人を扱いそのなかで"いろいろ"を学んでいく
学校の意義をメタクソざっくばらんに乱暴に省略しまくったらだいたいこーなります。んで、国の将来を担う子どもたちが集う"学校"って施設はしっかりした建築物じゃなきゃアカンですよね? ってことで、実はがっこーってその立地、建築基準などがいろいろ定められています
今回はそのなかでも『学校の階段』についてつれづれしていきましょう
:そもそも階段ってなんだ?:
かいだん、カイダン、階段。高低差のある場所へ移動するためのツールのひとつ
坂道ではなく一定の高さごとに区切り、そこを人の足で上り下りすることで目的の高さへ到達するための道
人類の歴史上、階段は古くから建築されており、自然の地形を利用したもの、石を削り整えたもの、木を組み立て形成したものなどバリエーション豊かな階段がある
室内の階段は『階段室』と呼ばれる空間に備えられている。一般家屋にふつーにあるありふれた階段だけど、実はこれものっすごく考えて計画的につくられているんだ
まず、家ってのはあちこちに柱があって、梁があって、つまるところまあ階段をつくるのにジャマになるヤツが多いのよ。それらを除けて階段を設置しなきゃいけないんだけど、考えなしに階段を設置すると家全体のバランスが悪くなり、地震などが起きたらすぐババーンと崩れてしまう
階段がつなぐ階、たとえば1階と2階の間には水道管や電線などが通る懐がある。階段を設置するならそのスペースも塞がれてしまうので、トイレや洗面所が近くにあるならその通り道も考えなくちゃいけない
建築物のどこに階段を置くか? 建築家はこれだけでもけっこー悩むものです
大きな建物になると、階段は外にある場合もあるね。その場合『外階段・内階段』的な読み方に分けられます
アパート、マンションにはだいたい備え付けられていて、学校にも非常階段的な外階段があるね。普段は施錠されてるけど、あれ使ったことないんだよなぁ……まあ使うってことは非常事態なので、使わないことに越したことはないんだけどさ
階段はエレベーターと違ってナナメに設置されるので、階段の"下"の空間はだいたい物置とかに利用されるね。箱っぽい設計にしてタンスとか道具入れ的に活用できる階段もあったりするね
階段っていうと、キミはどんな形をイメージするかな? 一直線に伸びるタイプ? 途中でカックンと折れるタイプ? 折り返しのタイプ? 螺旋状になってるタイプ? ――いろいろな階段があるけど、学校で使われるのは直線か折り返しタイプだね
もし「うちのガッコーは螺旋階段なんだぜ!」とか「実はエレベーターなんだよ」なんて方いたらコメントください。恥ずかしい場合は学校名を伏せてもいいですよ
みんながイメージする階段って、実はより細かい決まりや専門用語があったりするんだってのをこれから紹介していきましょう
:階段の専門用語:
実はけっこー細かい専門用語があるのです
・踏面
階段の"奥行き"
・蹴上
階段の"高さ"
・蹴込
階段の"垂直部分"
踏面はわたしたちが実際に階段を駆け上がる"面"の部分の奥行き長さを指します。たとえば30cmだったら快適な階段でしょうが20cmとかだったら足を踏み入れられるスペースがないので登りにくいでしょう
蹴上は階段の高さなので、それが50mあったらすぐ登れるけど足をヨイショ言うて上げなアカンので辛く、10cmだったら足を上げるのは楽だけど登る段数や時間が長くなる的な塩梅だね
蹴込はふつうに上がってくぶんには触れない場所です。踏面が短い階段だとたまーにつま先がぶつかる程度。だから蹴り込む場所 → 蹴込になったのかね? そのヘンの詳しい事情は各自でググっていただければ幸い
踏面の長さと蹴上の高さ、この組み合わせで階段のだいたいの寸法が決まります。蹴込に関してはデザインによってはない階段もありますね
でもね、わりと蹴込って重要な寸法なんです。階段をよーく観察すると、その形状はいわゆる"コ"の字ではなくほんのちょっぴり奥に凹んでいることがわかるでしょう……極端な例をご紹介します
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ご理解いただけましたか? だいたいこんな感じになってます。この微妙な角度が"足のはいりやすさ"に大きく影響してくるのです
建築業のみなさんは、こういった寸法を厳密に考えた上でおうちや各種建造物をたてています。じゃあ今回メイン題材にした学校の階段について見ていきましょうか
:学校の階段:
そもそもの話、建築物って『建築基準法』って法律にこまーかい規則があるんですよね。んで階段に関しても「一般家屋はこういう階段にしろよ」とか「寸法はこうだぞ」みたいなのがいろいろ並べられています
で、実は学校も階段に関する規定があります。ちょっと『建築基準法施行令』を覗いてみましょう
・小学校
階段及びその踊り場の幅:140平方cm以上
蹴上の寸法:16平方cm以下
踏面の寸法:26平方cm以上
・中学校、高校その他
階段及びその踊り場の幅:140平方cm以上
蹴上の寸法:18平方cm以下
踏面の寸法:26平方cm以上
上記のような定めがあり、さらに階段の横幅は1.2m以上にする必要があります
また階段が高さ3メートルを超える場合、3メートル以内ごとに踊り場を設けなければなりません。おそらく児童生徒が階段をすっころんでいくのを防ぐ意図があるんかなと推察しますが、わりと細かい規定です
階段には手すりを設ける必要があります。階段の横がフリーだと落下の恐れがあるため壁やそれっぽいモノを用意する必要があります
その他多くの規則があり、もちろん階段に限らず便所やらなにやら多くの規定が定められているので興味ある方はぜひ当該法を覗いてみてください。階段に関しては23条に記されています
e-gov法令検索、建築基準法施行令
ttps://laws.e-gov.go.jp/law/325CO0000000338
学校は国の将来を担う子たちが集まる場所です。だからこそ、この建物は法律によって厳に厳重に建てられ、ちょっとやそっとの災害なら耐えられるつくりになっています
学校が避難所になってるのはそういう側面もあるのですね
学校といえば甘酸っぱくもたいせつな思い出がつまった場所です。アナタもいろんな記憶があるでしょうが、そのなかでも『階段での思い出』なんてあったらぜひ教えてください。ついでに高評価も忘れずにおねがいします
建物は人類が編み出した安全領域の産物です。階段は、その安心の幅を縦軸にも広げてくれる頼もしいツールだったりします
今日もどこかで、だれかが階段を登っているでしょう。降りているでしょう。日々わたしたちに踏まれて、座られて、それでもなおそこに在る階段に乾杯!
それは子どもたちが社会において必要な知識を蓄える場所。あっちこっちから集まって集団生活をするのもその要素のひとつであり、知らない人といっしょにコミュニケーションをとりながら生活していく訓練にもなる
がっこーのせんせーの数は限られてるので、ひとクラスで数十人を扱いそのなかで"いろいろ"を学んでいく
学校の意義をメタクソざっくばらんに乱暴に省略しまくったらだいたいこーなります。んで、国の将来を担う子どもたちが集う"学校"って施設はしっかりした建築物じゃなきゃアカンですよね? ってことで、実はがっこーってその立地、建築基準などがいろいろ定められています
今回はそのなかでも『学校の階段』についてつれづれしていきましょう
:そもそも階段ってなんだ?:
かいだん、カイダン、階段。高低差のある場所へ移動するためのツールのひとつ
坂道ではなく一定の高さごとに区切り、そこを人の足で上り下りすることで目的の高さへ到達するための道
人類の歴史上、階段は古くから建築されており、自然の地形を利用したもの、石を削り整えたもの、木を組み立て形成したものなどバリエーション豊かな階段がある
室内の階段は『階段室』と呼ばれる空間に備えられている。一般家屋にふつーにあるありふれた階段だけど、実はこれものっすごく考えて計画的につくられているんだ
まず、家ってのはあちこちに柱があって、梁があって、つまるところまあ階段をつくるのにジャマになるヤツが多いのよ。それらを除けて階段を設置しなきゃいけないんだけど、考えなしに階段を設置すると家全体のバランスが悪くなり、地震などが起きたらすぐババーンと崩れてしまう
階段がつなぐ階、たとえば1階と2階の間には水道管や電線などが通る懐がある。階段を設置するならそのスペースも塞がれてしまうので、トイレや洗面所が近くにあるならその通り道も考えなくちゃいけない
建築物のどこに階段を置くか? 建築家はこれだけでもけっこー悩むものです
大きな建物になると、階段は外にある場合もあるね。その場合『外階段・内階段』的な読み方に分けられます
アパート、マンションにはだいたい備え付けられていて、学校にも非常階段的な外階段があるね。普段は施錠されてるけど、あれ使ったことないんだよなぁ……まあ使うってことは非常事態なので、使わないことに越したことはないんだけどさ
階段はエレベーターと違ってナナメに設置されるので、階段の"下"の空間はだいたい物置とかに利用されるね。箱っぽい設計にしてタンスとか道具入れ的に活用できる階段もあったりするね
階段っていうと、キミはどんな形をイメージするかな? 一直線に伸びるタイプ? 途中でカックンと折れるタイプ? 折り返しのタイプ? 螺旋状になってるタイプ? ――いろいろな階段があるけど、学校で使われるのは直線か折り返しタイプだね
もし「うちのガッコーは螺旋階段なんだぜ!」とか「実はエレベーターなんだよ」なんて方いたらコメントください。恥ずかしい場合は学校名を伏せてもいいですよ
みんながイメージする階段って、実はより細かい決まりや専門用語があったりするんだってのをこれから紹介していきましょう
:階段の専門用語:
実はけっこー細かい専門用語があるのです
・踏面
階段の"奥行き"
・蹴上
階段の"高さ"
・蹴込
階段の"垂直部分"
踏面はわたしたちが実際に階段を駆け上がる"面"の部分の奥行き長さを指します。たとえば30cmだったら快適な階段でしょうが20cmとかだったら足を踏み入れられるスペースがないので登りにくいでしょう
蹴上は階段の高さなので、それが50mあったらすぐ登れるけど足をヨイショ言うて上げなアカンので辛く、10cmだったら足を上げるのは楽だけど登る段数や時間が長くなる的な塩梅だね
蹴込はふつうに上がってくぶんには触れない場所です。踏面が短い階段だとたまーにつま先がぶつかる程度。だから蹴り込む場所 → 蹴込になったのかね? そのヘンの詳しい事情は各自でググっていただければ幸い
踏面の長さと蹴上の高さ、この組み合わせで階段のだいたいの寸法が決まります。蹴込に関してはデザインによってはない階段もありますね
でもね、わりと蹴込って重要な寸法なんです。階段をよーく観察すると、その形状はいわゆる"コ"の字ではなくほんのちょっぴり奥に凹んでいることがわかるでしょう……極端な例をご紹介します
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ご理解いただけましたか? だいたいこんな感じになってます。この微妙な角度が"足のはいりやすさ"に大きく影響してくるのです
建築業のみなさんは、こういった寸法を厳密に考えた上でおうちや各種建造物をたてています。じゃあ今回メイン題材にした学校の階段について見ていきましょうか
:学校の階段:
そもそもの話、建築物って『建築基準法』って法律にこまーかい規則があるんですよね。んで階段に関しても「一般家屋はこういう階段にしろよ」とか「寸法はこうだぞ」みたいなのがいろいろ並べられています
で、実は学校も階段に関する規定があります。ちょっと『建築基準法施行令』を覗いてみましょう
・小学校
階段及びその踊り場の幅:140平方cm以上
蹴上の寸法:16平方cm以下
踏面の寸法:26平方cm以上
・中学校、高校その他
階段及びその踊り場の幅:140平方cm以上
蹴上の寸法:18平方cm以下
踏面の寸法:26平方cm以上
上記のような定めがあり、さらに階段の横幅は1.2m以上にする必要があります
また階段が高さ3メートルを超える場合、3メートル以内ごとに踊り場を設けなければなりません。おそらく児童生徒が階段をすっころんでいくのを防ぐ意図があるんかなと推察しますが、わりと細かい規定です
階段には手すりを設ける必要があります。階段の横がフリーだと落下の恐れがあるため壁やそれっぽいモノを用意する必要があります
その他多くの規則があり、もちろん階段に限らず便所やらなにやら多くの規定が定められているので興味ある方はぜひ当該法を覗いてみてください。階段に関しては23条に記されています
e-gov法令検索、建築基準法施行令
ttps://laws.e-gov.go.jp/law/325CO0000000338
学校は国の将来を担う子たちが集まる場所です。だからこそ、この建物は法律によって厳に厳重に建てられ、ちょっとやそっとの災害なら耐えられるつくりになっています
学校が避難所になってるのはそういう側面もあるのですね
学校といえば甘酸っぱくもたいせつな思い出がつまった場所です。アナタもいろんな記憶があるでしょうが、そのなかでも『階段での思い出』なんてあったらぜひ教えてください。ついでに高評価も忘れずにおねがいします
建物は人類が編み出した安全領域の産物です。階段は、その安心の幅を縦軸にも広げてくれる頼もしいツールだったりします
今日もどこかで、だれかが階段を登っているでしょう。降りているでしょう。日々わたしたちに踏まれて、座られて、それでもなおそこに在る階段に乾杯!