【宇宙】ホワイトホールって存在するの?【SF】
宇宙にも黒い"穴"と白い"穴"があるんだよな……
宇宙を舞台にしたSF作品の多くでは、何らかの理由をつけて超高速ワープを実現させていますね。超高速っていうか超光速な感じ。ってかそうしないと現在の宇宙の広さを考えたら交通手段が無さすぎるので、ええ
宇宙は広い。現状、世界各地で『地球っぽい惑星』を探している最中で、まあ地球っぽいってことは生命が存在する可能性が高いってことなのですが――まあ、現状「ここって地球っぽくね?」とされているプロキシマ・ケンタウリという恒星のまわりを回っとる星ですら地球から4.2光年かかる場所にあります
4.2光年。これは『光の速さで4.2年間進んだらたどり着く距離』です
とおくね? フツーに考えても遠くね? 現状、光速はこの世界に存在する最も早い速度、というか光速度不変の原理ってのがあるのでどうあがいても絶望しかなさそう。片道4年の旅行とかいきたい? もう旅行過程そのものが旅行みたいな?
っていう問題があるので、宇宙SF作品ではなんか人工的にブラックホールを~とか空間を圧縮して~とかまあいろんな理屈をこねて超光速移動を実現させます。そんなかでよく登場するのがさっき書いた『ホワイトホール』ですね
ブラックホールはアナタもご存知でしょう。なんでも吸い込んじゃうあの黒いアナです。じゃあホワイトホールってなんじゃ? って話。まあだいたい予想できようなものですが、今回はそんな白いアナに関する話をしていきましょう
:宇宙にも"穴"があるんスよ:
ざっくり書けば、ホワイトホースは『なんでも吐き出す穴』です。ちなみに白色をしてるわけじゃありませんっていうか観測されたことないのでどんな色してるかは定かじゃないです
まあ、個人的にはなんでも吐き出すってことは『ありとあらゆる周波数の光』をぶっ放すわけだから、あったとしたら真っ白けっけなんだろうなぁとは想像します。まあ宇宙だから想定外のなにかが起こることはあるでしょうが……
ホワイトホールはブラックホールとほぼ同じ性質をもっています。もともと「充分な質量と密度とデカさの天体があれば光も脱出できない天体にならね?」的な議論がありました。そこにアインシュタインがかの有名な一般相対性理論を生み出し、その理論を見たシュヴァルツシルトさんが方程式を解いたら「重力が強すぎてなんでも吸い込んじゃう天体があってもおかしくなくね?」的な流れになり、それらを確かめようとして研究がすすみとうとう『ブラックホール』なる天体が発見されました。2019年にはブラックホールを直に撮影した画像も公開されましたね。2017年ごろから観測画像が公開されており、正式に論文にまとめられ発表されたのは2019年4月。天文学専門誌に掲載されるような世紀の発見です
一方、ホワイトホールも一般相対性理論により存在が示唆されていましたが、現在においても観測されてないまったく未知の天体になります。どういった天体なのでしょうかね?
ホワイトホールはブラックホールと似た存在ですが、ひとつだけ決定的な違いがあります。それは『時間が反転している』こと。宇宙ではわたしたちの常識が通じないことが多々ありますが、まさか時間が反転することがあるってのは驚きですよね
時間が反転してるからこそ、黒穴がなんでも吸い込む天体なので白穴はその逆になりなんでも放出しちゃう天体になったのです。宇宙では時間が反転することがある。それを考えればホワイトホールという天体があるはずだ――アインシュタインはそう考えました
:時間が反転するってどういうこと?:
実はコレ、現在の物理学においても未解決問題になっています。わたしたちの常識では『時間は進み続ける』のですが、量子単位とかこまっかい世界を見ていくと時間が反転することがあるんです
時間が反転する。これは『逆再生』と考えたほうがわかりやすいでしょう。動画を逆再生すると時間が反転した世界を仮体験することができます。でも、わたしたちが感じてる世界では時間が逆転した世界なんてありえませんよね? ――ある量子がスィ~っと運動してる場面をイメージしてみましょう
その量子の時間が反転した場合、量子は逆再生のごとく来た道を戻っていくムーブをします。が、そこに空気抵抗とか摩擦とか、そういう別系統のエネルギーやら概念が混じり込んでくると、逆再生した時に同じ軌道をムーブすることができなくなりますよね? そういったアレコレがマクロな世界だと働いているので、時間逆転が通用するのはミクロな世界だけになってるのです。ブラックホールとかホワイトホールの中の世界は、まさにそういったミクロに覆い尽くされた領域なのです
時間ってのはわたしたちが生み出した概念でしかありません。ただここで細かい解説をするとアタマがフットーしてしまうっていうかわたしも詳しくないので、気になった方は『時間の矢』とか『時間対称性』とかでググっていただければ幸い。今回はただ『時間が反転することがある』ってのを理解してもらえばおk。んでわたしたちが考えるふつうの時間の流れに従ってなんでも吸い込む黒穴ちゃんに対し、白穴は時間が反転してるからなんでも放出する天体になってるってワケ
:ホワイトホールって結局なんなの?:
なんでも放出する言うて、ホワイトホールはれっきとした天体なので重力が存在します。つまりなんでも引き付ける性質もあるってことです
ホワイトホール、はじめはロシアがソビエト連邦と呼ばれてた時代の天文学者らによって主張されはじめました。最初の提唱者はニールス・ボーア研究所で指導者の立場にある『イーゴリ・ノヴィコフ』氏、そしてホワイトホールの理論に大きく影響した『ニコライ・カルダシェフ』氏などがいます
黒穴と違いなんでも放出する穴なので、たとえば光速でホワイトホールに突っ込んだとしても中に入ることができず追い出されてしまいます。が、白穴ちゃんにも重力があるので、決して入ることができないけど決して脱出できないある意味ブラックホールより絶望感まっしぐらな天体になっております
だって重力もブラックホールと同等だもの
ブラックホールと同じく、ホワイトホールは一般相対性理論の方程式に当てはめていろいろ計算した結果「あり得るんじゃね?」として生み出された仮想上の天体になります。実際に観測されたワケじゃありませんし、なんでもかんでも放出する天体ならすでに絶滅した天体なんじゃね? っていう意見もありますし、実はブラックホールが広義におけるホワイトホールなんじゃね? っていう意見もあります
スティーブン・ホーキング氏が提唱した『ブラックホールの蒸発』があります。いわゆるホーキング放射と呼ばれる現象により、宇宙的にながーーーーーーーーい視点で見ればブラックホールは自ら蒸発するという理論。ブラックホールからは微量ながら熱的な放射があり、エネルギーを放射し続けてるってことは、黒穴ちゃんが新たに天体を吸い込まなければそのうち自滅っていうか勝手に蒸発するよね? っていう理屈で、この蒸発は時間反転しても同じように行われる(対称)なため、解釈のしかたによっては『ブラックホール = ホワイトホール』とすることもできます
いろいろややこしい話ですが、ホワイトホールはいまだに「これだ!」っていうコンセンサスが得られないのが現状。いちおう、2006年に観測された『GRB060614』という天体がホワイトホールなんじゃないか? というデータがあったりしますが定かではなし。現状この天体をあらゆる天文台が観察してる状況です
現状、ホワイトホールが存在すると信じる科学者はほぼおらず、ホワイトホールはもはや『SF作家がいろいろ設定を考える際に使うあれ』的な扱いなのかもしれません。でもまあ、ホワイトホールに関する説があまりにもSF向けだったし、しかたないよね?
ホワイトホールに関する説のひとつに『ブラックホールとの間がワームホールという時空の裂け目でつながっている』ってのがあります。そこを通れば超がつくほどの長距離を一瞬で移動可能になる感じ。例によってアインシュタイン方程式の解のひとつで、そうねぇ……いち枚の紙にペンで点をふたつ書いて、それを重ねると『ワームホールの概念』っぽいイメージになります。宇宙は広いからね、こういう感じで時空を歪めて一瞬で移動できたらめちゃ便利だよね
まあ、ワームホールを通過できる物質があるのかどうか未知数っていうかまずムリだろうけどね。まず入口と出口を無事に通れるか問題があるわよ
黒穴「チィーッス」
白穴「わたしたちの重力とワームホール環境に耐えられる設計と、あと許可書お持ち?」
アカンって。世の中の物質が存在できるかどうかわからん事象の地平面を越えた先の世界に耐えられるような物質とかアカンって
まあ、ブラックホールだって眉唾ものから実際観測されるようになったのだし、ホワイトホールだって存在する可能性があるよたぶんしらんけど。ってことで、えー本日はナゾだらけのホワイトホールに関するお話でした
アナタにとってホワイトホールってどんなイメージですか? なんかちょーすごい時空移動の手段? マンガやアニメに出てくるすっごい技術? それとも実際にあり得るかもしれない未知の天体?
それぞれイノベーションを働かせて、アナタなりの『白穴感』を膨らませていってください。そこからはじまるクリエイティブな発想こそ、アナタの力になってくれるでしょう
ここで紹介したあれこれが、アナタの人生に一役買ってくれれば幸い。なんかあれば遠慮なくコメントください
国立科学博物館、超高速ワープはできるのですか?
ttps://www.kahaku.go.jp/exhibitions/vm/resource/tenmon/space/travel/travel04.html
宇宙は広い。現状、世界各地で『地球っぽい惑星』を探している最中で、まあ地球っぽいってことは生命が存在する可能性が高いってことなのですが――まあ、現状「ここって地球っぽくね?」とされているプロキシマ・ケンタウリという恒星のまわりを回っとる星ですら地球から4.2光年かかる場所にあります
4.2光年。これは『光の速さで4.2年間進んだらたどり着く距離』です
とおくね? フツーに考えても遠くね? 現状、光速はこの世界に存在する最も早い速度、というか光速度不変の原理ってのがあるのでどうあがいても絶望しかなさそう。片道4年の旅行とかいきたい? もう旅行過程そのものが旅行みたいな?
っていう問題があるので、宇宙SF作品ではなんか人工的にブラックホールを~とか空間を圧縮して~とかまあいろんな理屈をこねて超光速移動を実現させます。そんなかでよく登場するのがさっき書いた『ホワイトホール』ですね
ブラックホールはアナタもご存知でしょう。なんでも吸い込んじゃうあの黒いアナです。じゃあホワイトホールってなんじゃ? って話。まあだいたい予想できようなものですが、今回はそんな白いアナに関する話をしていきましょう
:宇宙にも"穴"があるんスよ:
ざっくり書けば、ホワイトホースは『なんでも吐き出す穴』です。ちなみに白色をしてるわけじゃありませんっていうか観測されたことないのでどんな色してるかは定かじゃないです
まあ、個人的にはなんでも吐き出すってことは『ありとあらゆる周波数の光』をぶっ放すわけだから、あったとしたら真っ白けっけなんだろうなぁとは想像します。まあ宇宙だから想定外のなにかが起こることはあるでしょうが……
ホワイトホールはブラックホールとほぼ同じ性質をもっています。もともと「充分な質量と密度とデカさの天体があれば光も脱出できない天体にならね?」的な議論がありました。そこにアインシュタインがかの有名な一般相対性理論を生み出し、その理論を見たシュヴァルツシルトさんが方程式を解いたら「重力が強すぎてなんでも吸い込んじゃう天体があってもおかしくなくね?」的な流れになり、それらを確かめようとして研究がすすみとうとう『ブラックホール』なる天体が発見されました。2019年にはブラックホールを直に撮影した画像も公開されましたね。2017年ごろから観測画像が公開されており、正式に論文にまとめられ発表されたのは2019年4月。天文学専門誌に掲載されるような世紀の発見です
一方、ホワイトホールも一般相対性理論により存在が示唆されていましたが、現在においても観測されてないまったく未知の天体になります。どういった天体なのでしょうかね?
ホワイトホールはブラックホールと似た存在ですが、ひとつだけ決定的な違いがあります。それは『時間が反転している』こと。宇宙ではわたしたちの常識が通じないことが多々ありますが、まさか時間が反転することがあるってのは驚きですよね
時間が反転してるからこそ、黒穴がなんでも吸い込む天体なので白穴はその逆になりなんでも放出しちゃう天体になったのです。宇宙では時間が反転することがある。それを考えればホワイトホールという天体があるはずだ――アインシュタインはそう考えました
:時間が反転するってどういうこと?:
実はコレ、現在の物理学においても未解決問題になっています。わたしたちの常識では『時間は進み続ける』のですが、量子単位とかこまっかい世界を見ていくと時間が反転することがあるんです
時間が反転する。これは『逆再生』と考えたほうがわかりやすいでしょう。動画を逆再生すると時間が反転した世界を仮体験することができます。でも、わたしたちが感じてる世界では時間が逆転した世界なんてありえませんよね? ――ある量子がスィ~っと運動してる場面をイメージしてみましょう
その量子の時間が反転した場合、量子は逆再生のごとく来た道を戻っていくムーブをします。が、そこに空気抵抗とか摩擦とか、そういう別系統のエネルギーやら概念が混じり込んでくると、逆再生した時に同じ軌道をムーブすることができなくなりますよね? そういったアレコレがマクロな世界だと働いているので、時間逆転が通用するのはミクロな世界だけになってるのです。ブラックホールとかホワイトホールの中の世界は、まさにそういったミクロに覆い尽くされた領域なのです
時間ってのはわたしたちが生み出した概念でしかありません。ただここで細かい解説をするとアタマがフットーしてしまうっていうかわたしも詳しくないので、気になった方は『時間の矢』とか『時間対称性』とかでググっていただければ幸い。今回はただ『時間が反転することがある』ってのを理解してもらえばおk。んでわたしたちが考えるふつうの時間の流れに従ってなんでも吸い込む黒穴ちゃんに対し、白穴は時間が反転してるからなんでも放出する天体になってるってワケ
:ホワイトホールって結局なんなの?:
なんでも放出する言うて、ホワイトホールはれっきとした天体なので重力が存在します。つまりなんでも引き付ける性質もあるってことです
ホワイトホール、はじめはロシアがソビエト連邦と呼ばれてた時代の天文学者らによって主張されはじめました。最初の提唱者はニールス・ボーア研究所で指導者の立場にある『イーゴリ・ノヴィコフ』氏、そしてホワイトホールの理論に大きく影響した『ニコライ・カルダシェフ』氏などがいます
黒穴と違いなんでも放出する穴なので、たとえば光速でホワイトホールに突っ込んだとしても中に入ることができず追い出されてしまいます。が、白穴ちゃんにも重力があるので、決して入ることができないけど決して脱出できないある意味ブラックホールより絶望感まっしぐらな天体になっております
だって重力もブラックホールと同等だもの
ブラックホールと同じく、ホワイトホールは一般相対性理論の方程式に当てはめていろいろ計算した結果「あり得るんじゃね?」として生み出された仮想上の天体になります。実際に観測されたワケじゃありませんし、なんでもかんでも放出する天体ならすでに絶滅した天体なんじゃね? っていう意見もありますし、実はブラックホールが広義におけるホワイトホールなんじゃね? っていう意見もあります
スティーブン・ホーキング氏が提唱した『ブラックホールの蒸発』があります。いわゆるホーキング放射と呼ばれる現象により、宇宙的にながーーーーーーーーい視点で見ればブラックホールは自ら蒸発するという理論。ブラックホールからは微量ながら熱的な放射があり、エネルギーを放射し続けてるってことは、黒穴ちゃんが新たに天体を吸い込まなければそのうち自滅っていうか勝手に蒸発するよね? っていう理屈で、この蒸発は時間反転しても同じように行われる(対称)なため、解釈のしかたによっては『ブラックホール = ホワイトホール』とすることもできます
いろいろややこしい話ですが、ホワイトホールはいまだに「これだ!」っていうコンセンサスが得られないのが現状。いちおう、2006年に観測された『GRB060614』という天体がホワイトホールなんじゃないか? というデータがあったりしますが定かではなし。現状この天体をあらゆる天文台が観察してる状況です
現状、ホワイトホールが存在すると信じる科学者はほぼおらず、ホワイトホールはもはや『SF作家がいろいろ設定を考える際に使うあれ』的な扱いなのかもしれません。でもまあ、ホワイトホールに関する説があまりにもSF向けだったし、しかたないよね?
ホワイトホールに関する説のひとつに『ブラックホールとの間がワームホールという時空の裂け目でつながっている』ってのがあります。そこを通れば超がつくほどの長距離を一瞬で移動可能になる感じ。例によってアインシュタイン方程式の解のひとつで、そうねぇ……いち枚の紙にペンで点をふたつ書いて、それを重ねると『ワームホールの概念』っぽいイメージになります。宇宙は広いからね、こういう感じで時空を歪めて一瞬で移動できたらめちゃ便利だよね
まあ、ワームホールを通過できる物質があるのかどうか未知数っていうかまずムリだろうけどね。まず入口と出口を無事に通れるか問題があるわよ
黒穴「チィーッス」
白穴「わたしたちの重力とワームホール環境に耐えられる設計と、あと許可書お持ち?」
アカンって。世の中の物質が存在できるかどうかわからん事象の地平面を越えた先の世界に耐えられるような物質とかアカンって
まあ、ブラックホールだって眉唾ものから実際観測されるようになったのだし、ホワイトホールだって存在する可能性があるよたぶんしらんけど。ってことで、えー本日はナゾだらけのホワイトホールに関するお話でした
アナタにとってホワイトホールってどんなイメージですか? なんかちょーすごい時空移動の手段? マンガやアニメに出てくるすっごい技術? それとも実際にあり得るかもしれない未知の天体?
それぞれイノベーションを働かせて、アナタなりの『白穴感』を膨らませていってください。そこからはじまるクリエイティブな発想こそ、アナタの力になってくれるでしょう
ここで紹介したあれこれが、アナタの人生に一役買ってくれれば幸い。なんかあれば遠慮なくコメントください
国立科学博物館、超高速ワープはできるのですか?
ttps://www.kahaku.go.jp/exhibitions/vm/resource/tenmon/space/travel/travel04.html