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作者: 星埜銀杏
レベル02 1回目の転生
 モブキングに俺はなるッ! さね、だわよ。

 始まりの街であるコカーラで、ようこそ、などと言っていたモブ。名などない。

 いらぬ。

 それは俺。俺なのだ。片腹痛いぜ、ワハハ。

 ククク。

 お笑いだ。それこそな。ジョンも笑うぜよ。

 兎に角。

 モブの俺が、何の因果なのか、天に座す神の気まぐれで、この世界を創ろう〔このお話を書こう〕なんて余計な事を考えたから、さあ、大変。魔王によって派遣されたと思われる配下ども〔まあ、魔物ではなかったが〕によって殺された。

 勇者が育つ為、という理不尽な命令により。

 クソう。

 雨月だぜ。それこそな。ユーチューバーじゃないぞ。絶対に調べるな。本当に。

 モブキングと良い子のみんなとの約束だぞ!

 えへっ!

 遺影ッ!

 兎に角。

 俺は、どうやら転生したらしい。異世界から異世界へ。うむ。そうなのだ。俺が元いた世界は、いわゆるファンタジーな世界だったわけだが、転生先もファンタジーな世界だった。もちろん、始めは、元の世界に、よみがえったんだと思ったよ。

 でも、ちょこっとだけ違うのだ。どこがというのは面倒くさいので割愛だがな。

 兎に角。

 あんさらの世界で言うパラレルワールドだ。

 そのパラレルワールドへと転生したわけだ。

 俺はな。

 ああ、そういえば。信長の野望とかいうワードが頭に浮かんだ時から変なんだ。

 俺の脳がな。元々、お猿の脳なんだが、それを差し引いても、おかしいんだ。幻聴や幻覚だと思われるソレが、いらない知識を運んでくる。しかも、元々、いた世界とは全く違う、あんさんらの世界の知識がな。だから何となくで分かる。

 見た事もない、聞いた事もない、テクノロジーだとか、流行廃りだとか、がな。

 だから、雨月なんてのを知っているし……、

 見た事もないユーチューブも何となくで分かってしまうのだ。

 いやいや、知りたくもなかった。だって、モブキングになる男だぜ? 俺はよ?

 ジョン。ジョンだぜ。まったく。もう。間違いなくジョンだ。

 モブキングに特殊能力など不必要。むしろ無個性こそ万歳だ。

 この野郎。ちくしょうめぇ。だわよ。全く。

 ゆえに、この能力は、いつか消し去ってやろうと考えている。

 もちろん、どうやって、この甘美な幻聴と幻覚を消せるのか、それは分からないが、多分、心の先生とやらを呼んでこれば、どうにかなるんだろう。ただし、俺の世界には心の先生などいないがな。いつも、ありがとうございます、だ。

 昨日も。

 遺影ッ!

 って、だから何の話だ。今は、いらない知識が脳に染み込んでくるという話だったはずだ。いや、それ以前の話だ。俺はよみがえったという話だ。異世界から異世界へと。ただし、そこはパラレルワールド的なソレで熱々のおでんなわけだ。

 煮えてなんぼのおでんに候だわよ。畏敬ッ!

 兎に角だ。俺は真っ白なトンネルらしき場所を通ってココに転生した。嫌だな。

 本当に。

 嫌すぎ。

 おすぎ。

 ピーコ。

 転生なんて天性の天才にお譲りします。点々で描かれたのしを付けてさ。嫌よ。

 マジで。

 嫌、嫌。

 おろろ?

 ここは、始まりの街、コカーラじゃないか。

 愛を知る街。何もかも、みな懐かしい……。

 てか、転生から起きたら沖田になっちった。

 十三だ。

「ふふふ」

 てか、どこから不敵な笑い声が聞こえる。誰だ? 誰なんだ?

 皆さんのおかげですか? 生だら、か? 生でだらだらいかせて、ヤバいよね?

 だって生でだらだらだよ。逝かせて、だよ?

 夜9時からだよ。それ、やってたの。マジ。

 なんて、三文芝居をするのは止め。止め。分かってるさ。さね、さね、あざとくも言う、さね魔人だろ? 笑ってるの。あのハイトーンボイスから推察だ。見たくもない顔だから目の前に現われるなよ。受け取り拒否でソッと送り返してやる。

 とも、着信拒否で着信ありにしてやろうか?

 呪怨でジオン軍を退却させんぜ? 遺影ッ!

 で、そのあとシザーハンズのダミアンに13日の金曜日にされんだろ? 俺は。

 いや、エクソシストに肉切り包丁でエルム街の悪魔風ディアボロにされんのか?

 どっちだ。明日は。昨日は。そして今はだ。

 遺影ッ!

「コホン」

 ああ、哀しさと悲しさがフルMAXで現実逃避してたから忘れてた。憎き、さね魔人の存在を。そだな。話を聞いてやろうじゃないか。うむ。話せ。よきにはからえ。とか偉そうにふんぞり返って、姿は見えず、声だけ聞こえるソレに応えた。

 多分、あの頭に流れ込んでくる無駄な知識と同じ感じで幻聴のようなもんだろ?

 これは。

 だわよ。

 うむっ。

 この、さね魔人と思われる声が聞こえる原理はな。だろうが?
 
「ビチ。まずはステータスを確認してみるさね。確認の仕方は」

 はい。応えません。普通に無視して話を進めましたネ。まあ、いいんだけどさ。

 ジョン。

 だわよ。

「復活の呪文と同じ原理だから思い浮かべるだけでいいさね。ステータス確認は」

 ステータス・オープンって。ただ、オーブンじゃないさね。間違えたら死ぬよ?

 死ぬからね。間違えたら。

 本当に死ぬからね。押すなよ。絶対に押すなよ。じゃなから。

 真面目な話さね。マジで。

 了解だ。

 押すなよ。絶対に押すなよ。だな。分かったぜ。ククク。いくぜ、逝くぜ、俺。

 ステータス・オープンッ!

 チーン。

 モブキングは死にました。

 そして、俺は、また真っ白インへと逝く。行く。そだな。まだ予想できていない俺の人生を垣間見ている諸君。運命の輪で逆さの吊りになった愛すべきスター・プラチナどもよ。ヒントを与えよう。このお話は天性の転生ニストである俺のお話。

 唯々、ずっと転生し続けるだけのテンション高めで天寿を全うしたいだけの話。

 ずっと転生を繰り返す、虚無で価格破壊なゴムゴムの実を買う偽ルフィの話だ。

 もちろん、あの詐欺師であったルフィではなく海賊王に俺はなるのルフィだぞ。

 ソレの偽物だ。あ、ソレって詐欺師って事か。ジョンだわよ。ジョン。畏敬ッ!

 遺影ッ!

 本当の存在はいなくなってもココにいるだ。

 僕らの時計は止まらないで動くんだ。だぜ?

 そして俺は死に、また意識が途絶えた。ポクポク、チーンと。

「ふふふ。ステータスを確認できなかったけど、多分、失敗さね。でしょ? ジョンドット五世。あ、ロシアンティーを飲んでたの。優雅さね。相変もわらず」

「香恋の方こそ朝から焼酎ではないか。しかも通好みの乙類とは、それこそオツであるな。それにしてもモブキングなどに任せてもいいのか? ……ビチにな」

 こんな大役をだ。いくらか心配であるぞ。

「ふふふ。違うさね。違う。モブキングだからこそいいの。ビチだからこそさね」

「まあ、そうとも言うな。始まりの過負荷、却本作り〔オールフィクション〕を使わずとも全てが最低なビチだからこそか。むむむ。括弧付けたくもなるぞ」

 ふふふ。

 まあ、括弧付けるのはグットルーザーにでも任せておいて、今は、ただ、闇を。

 暗黒を退けられる事を祈るしかないさね。

 敢えて、括弧もつけずに言っておくさね。

 遺影ッ!

 そそ。ビチに関してだけど、どうやら神がノリノリで、この世を創ってて……。

 今回も入れるの忘れちゃったらしいさね。

 そういえば、片腹痛いぜ、ワハハ、なんて言ってた、お笑いコンビがいたさね。

 飯田橋の幻コンビ、ケンヂ&中出氏さね。

 まあ、本当に幻は幻に終わったけどもね。

 結成、3日目にして無事に解散したわさ。

 ジョン!
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