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作者: 鈴奈
Exspetioa2.10.11
 今日は、朝の礼拝の際、マザーのお姿をお見掛けするなり、昨晩見た夢のことを思い出しました。

 廊下から静かな足音が聞こえ、目を覚ました私は、真っ暗な廊下を覗き込みました。すると、ぼんやりとした光に照らされたマザーが、階段の上に消えていくのが見えたのです。階段の上は、鐘のある場所。私は真っ暗な道を、冷たい石畳を頼りに、裸足で駆け出しました。そして、階段の上を覗いた時、マザーが、赤い扉に鍵を差し込んでいる後ろ姿が見えたのです。マザーはそのまま、赤い扉を開け、入っていかれました。扉が閉まると、真っ暗になり、扉は消えてしまいました。
 私は、壁伝いで部屋に戻り、ベッドにもぐって考えました。あの扉はいったい? まるで、話に聞く、エスになる子が呼ばれるという懺悔室につながる扉のようでしたが……。そもそも、どうして消えてしまったのでしょう? どうしてマザーはその中へ? わからなくて、だんだん頭がふわふわしてきて、私の意識は溶けてしまったのでした。

 礼拝をしながら、私は、不思議な気持ちでいました。まるで、夢の続きを見ているかのようでした。
 ですが、こちらは現実。私は首を振って頭をしゃっきりとさせて、礼拝にのぞみました。

 今日は、ニゲラ様がいらっしゃったのでここまでにします。
 素敵な夜になりますように。
 神様に愛を。Ex animo.
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