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作者: 三毛猫 未異美♪
美鈴、まったく信用されていないようです
美鈴は何が起きたのか分からず呆然としていると、翼の生えた灰色の三毛猫が怒りながら話しかけて来て……。
 美鈴は何が起きたのか分からず混乱していた。辺りは白黒に染まり、器用な格好で野獣たちが静止している。

 呆然としている美鈴の目の前には、翼の生えた灰色の三毛猫がいて怒っていた。

「何間抜けな顔して、ボーっとしてるんだニャ!」

 美鈴はそう言われ、ハッと我にかえる。

 すると美鈴は、翼の生えた灰色の三毛猫に視線を向けた。

「あ、えっとぉ。もしかして今の状態って、時が止まってるの?」

 美鈴はそう言い、辺りをキョロキョロと見渡してみる。

「もしかしなくても、みての通りそうだニャ!」

 翼の生えた灰色の三毛猫は、あきれた表情になりため息をついた。

「っていうか、何者!?」

 美鈴は目の前に不思議な生き物がいることに、今ごろになり気づき驚き問いかける。

「あのニャァ。はぁ、まぁいいかぁ。ボクは使い魔のヴァウロイ」

「使い魔ってことは、もしかして魔王とかの?」

 少し期待しつつ美鈴は、ヴァウロイに問いかける。

「ヒィッ! 滅相もありません。いえ、流石に魔王様じゃないニャ」

 ヴァウロイは、違うと言わんばかりに首を思いっきり何度も横に振った。

「ふぅ〜ん、そっかぁ。少し残念だけど、その使い魔がこんなとこで何してたの?」

 ちょっと期待していただけに美鈴は、ガッカリした表情になる。

「よくぞ聞いてくれたニャ! ボクはあるお方の命で、女神が召喚した勇者を探してたのニャ」

 ヴァウロイは、ドヤ顔で答えた。

「そうなると。ウチに気づいて、危ないところを助けてくれたってことかな?」

 そう言われヴァウロイは、不思議に思い首を傾げる。

「何を言っているのニャ? 君が女神に召喚された勇者? そんなの、どうみてもあり得ないニャ!」

 美鈴をみてヴァウロイは、あきれた表情を浮かべた。

「勇者の気配がしたから、ここに来たっていうのはあってるのニャ。だけど君を助けたのは、みていられなかったからだニャ」


 そう姿を消しヴァウロイは、ただあてもなく勇者を探すべくさまよっていた。

 美鈴が野獣の住処に転移した直後、勇者の気配を感じこの建物の中へと入る。

 その後、ここに勇者がいると思い姿を消したまま様子を伺っていたのだ。


「たまたま助けたって? 確かに、ウチは勇者じゃないかもだけど。でも間違いなく、あのクソ女神に召喚されたのは事実だよ」

 美鈴がそう言うもヴァウロイは、その言葉を信じられなかった。

「クソ女神って。やっぱり信じられないニャ。ん〜、そうだニャ! ボクの能力で君を調べてみれば、本当に君がそうなのか分かるのニャ」

 ヴァウロイは、どうしても信じられなかった。

 だが美鈴が嘘を言っているようにもみえず、半信半疑ながらも自分の能力を使い美鈴のことを調べ始める。

 ヴァウロイは何やら呪文らしきものを唱え始めた。するとヴァウロイの目が虹色に光りだし放たれ美鈴を覆い尽くす。

 それと同時にヴァウロイは、急にお腹を抱えながら大笑いし始める。

「ニャハハハ……って、ちょ、待ってニャ! これって、笑えるステータスなのニャ!」

 ヴァウロイは、あまりにも美鈴のステータスがあり得ない数値だったため笑いを堪えていた。

「だけど、女神に召喚されたっていうのは間違いないみたいだニャ」

「ムッ! そこまで笑わなくても」

 美鈴は笑われ、ムッとした表情になる。

「あ! ごめんごめん。でもこのステータスじゃ、このまま野獣たちと戦うのは無理なのニャ」

 ヴァウロイは、なんで女神に召喚された勇者がこんなステータスなのかと思考を巡らせた。

「そうなんだよねぇ。そもそも、特殊能力が『無』ってどういう事なの?」

「特殊能力が『無』? そんな能力、今まで聞いたこともみたこともないのニャ」

 そう言いヴァウロイは美鈴を更に調べる。

「ん? この能力って! まさか!? でもそんな、あり得ないのニャ」

「えっ! そんなに驚くほど、ウチの能力って凄いの?」

 美鈴は、凄い能力なのではと思いワクワクし始めた。

「ううん、凄いというか。これって信じられないのニャ」

 ヴァウロイは、なんと答えたらいいのかと思考を巡らせる。

 すると美鈴は、ヴァウロイの表情があまりにも暗くなり不安になった。

 その後美鈴とヴァウロイは、ただただ沈黙している。そして周りの空気がドンドン重くなっていった。

(いったい、この『無』の能力ってなんなの? てか、いつまで時を止めておくつもりなのかな?)
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)

『いったい、ウチの能力ってなんなんだろう?』…by,美鈴
『それは……。ウッ! 言いたい。だけど言えないニャ』…by,ヴァウロイ
『そだね。今、言ったらまずいね』…by,美鈴
『うっ( ・×・)オクチチャック! じゃぶればびぃ〜』…by,ヴァウロイ
『ヴァウロイ! これってまさか((( ;゜Д゜)) !?』…by,美鈴
『ε-(;ーωーA フゥ……。あぶない、あぶない』…by,作者

と、いう事で……∩^ω^∩
では、次話もよろしくお願いします(*^▽^*)
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