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残酷な描写あり R-15
ハーレム寝殿の狂気
※このエピソードには性的暴行のシーンがあります。読み飛ばしても大きなシナリオの破綻はありません。苦手な方は避けてください。
 レクリナは翌日の深夜、カクトの寵愛を取り戻すために宮殿の一室をノックした。おもむろに扉が開かれると、鬱陶しそうな顔をしたカクトが出てくる。

「何だレクリナか。今俺忙しいんだけど?」

 あからさまにカクトは冷たくあしらう。衣服を一切身に纏っておらず、男のソレは既にそそり立っていた。

「カクトさまぁ♥ 昨日はご不快な思いをさせてしまいごめんなさいですぅ。仲直りのために、今晩は一緒に寝てほしいですわぁ♥」

 レクリナは媚びへつらってカクトに猫撫で声を上げた。ドレスの胸元に指を入れて、谷間を見せる。そんな愛人の必死な誘惑に、カクトはしばらく見下ろしながら逡巡した。

「まあいいや。せっかくのパーティだ。お前にも楽しませてやるよ」

 そう言って扉を大きく開け、部屋の中に招き入れる。見るとそこには6人の美少女が集まっていた。 皆それぞれ丈の短いスカートを穿かされており、太ももが曝け出されたいやらしい恰好をさせられている。

「ここがハーレム寝殿。昨日急造で作らせたんだ。この女どもは、今朝ティモンに命令して街中で掻っ攫わせてきた処女なんだよ」 

 カクトはヘラヘラ笑いながらレクリナに説明する。美少女たちは一様にカクトに怯えており、暴君が部屋に戻ってきた時も顔を凍りつかせていた。全裸のカクトは舌なめずりしながら美少女たちを見渡す。そしておもむろに手を上げた。

「俺とセックスしたい奴~?」

 だが美少女たちは誰も手を挙げない。レクリナはすぐに手を挙げるが、「お前はいいよ。いつもヤッてるから」とカクトは志願を突っぱねる。

 そこでカクトはまた美少女たちをじろじろと品定めした。金髪のロングウェーブヘアの豊満な美少女に目をつける。カクトは無理矢理肉のついた腕を引っ張ると、その金髪の美少女をベッドに放り投げた。金髪の美少女は怯え切った表情でカクトを見上げ、身体をズリズリと後ずさりさせる。スカートがシーツに擦れて捲れ上がり、ピンクの下着が露わとなった。

 カクトはその着崩れた美少女に欲情を覚え、口元を歪めながら肉付きの良い身体にのしかかる。半分捲れたスカートに手を伸ばし、そのまま全開まで掴み上げた。太ももの生地がシースルーとなった煽情的なショーツ、網目状の細やかな刺繍の隙間から白い肌が透けて覗いた。

 やがてショーツの両端に手がかけられ、そのまま太ももの膨らみになぞりながら下ろされていく。美少女は無抵抗な肌をただ震わせ、捕食動物の口腔に入れられたように動けない。

 だが下着が膝にまで達した時、背後でガチャガチャと金属音が鳴り響いた。カクトは咄嗟とっさに振り返る。明るい栗毛が肩まで伸びた、ミディアムヘアの美少女が部屋の扉を開けようとしていた。胸が薄くほっそりとした、小柄であどけなさが残る肉体。しかし何度ノブを回してもつっかえてしまい、部屋の中で立ち往生した。

「あれぇ? もしかしてお前が探してるのってコレぇ?」

 振りかえると、いつの間にかカクトが口元を歪めながら間近に迫っていた。ゆらゆらと手に持った鍵束を揺らしている。

「これさ、内側から施錠されてて俺しか開けられないんだよ。いやだってさ、せっかくのご馳走が逃げちゃったらパーティが台無しじゃん」

 絶望の顔色に染まる美少女。カクトは嗜虐的な笑みを浮かべたまま手首を掴む。美少女は足をよろめかせながら必死で腕を振り回した。だが何の抵抗にもならず、力任せに身体が引っ張られる。下着がずり下ろされたまますすり泣く金髪の美少女、そのひとつ隣にあるベッドに栗毛の美少女は投げ出された。

「あ~あ、傷ついちゃうよなぁ? せっかく俺がお前らを最高のパーティに誘ってやったのによぉ。ちょっとお仕置きが必要かなぁ? んじゃ、お前には特別コースを味わわせてやるよ!」

『クラフトニードル』
『ファイアボール』

 立て続けにカクトは呪文を唱える。右手に太くて黒い針を握りしめ、左手に火の玉がボウッと浮かび上がる。そのまま火の玉を針の先端まで近づける。ジュージューと、灼熱で鉄が焼ける音が美少女の耳をつんざいた。黒い針の先端はドロドロと溶け、床に融解した白く輝く液が垂れ落ちる。カクトは焼けた凶器を手に持ったまま、ゆっくりとベッドの上に膝をついて登った。

「や、やめてください……」

 灼熱で白く溶けた凶器に瞳を奪われ、美少女は震えた声を絞り出す。もはや先ほどまでの激しい抵抗すら見せない。

「やめてください? んじゃ股開けよ。じゃねぇとこっち挿れるぞ?」

 カクトはドロドロの凶器を美少女の眼前に突きつける。白く熱せられた粘液が、今にも美少女の眼球に零れ落ちそうになった。

「お、お願いです……傷つけるのはやめてください……」

「ええ~? どうしよっかなぁ? 俺は従順な女の子のほうが好きなんだけどぉ?」

 カクトは半笑いで凶器を上下に揺らし、美少女の顔の間近で空を切る。美少女の瞳孔は極限まで縮まり、唇から浅い呼吸が繰り返された。

「じゃあ、『犯してくださいカクトさま』って言えよ。スカートをたくし上げながらなぁ」

 カクトは美少女の眼前からそっと凶器を引き上げる。檻の中のモルモットを観察するように、眼下の獲物を眺めた。凶器の魔の手から一時的に逃れられたことで、美少女は束の間の安堵を得る。だが完全に暴力に支配された脳裡は、もはや催眠にかけられた。先ほどの恐怖を味わいたくない一心で、力なくスカートに両手を伸ばす。足をベッドの上で折り曲げながら広げていき、震える手でプリーツを捲り上げた。

「お、犯してくださいカクトさま……」

 飾り気のない真っ白な木綿のショーツが露わとなった。ただ一点だけ、ウエストの真ん中上部に赤いリボンが彩られている。

 灼熱の針がベッドの傍らの床に投げ捨てられた。だがすぐに加虐的な10本の指が美少女に襲い掛かる。山の形が作られた太ももの裏側が撫でまわされ、そしてショーツの両端に手をかけられた。

「はい、よくできまちた~! んじゃ、望み通りに犯してやるよ!」

 ショーツが足首まで引っ張り上げられる。右足の片側だけに脱衣した布が垂れ下がった。そのまま両足首を掴まれた美少女は、逆八の字に開脚させられる。そして肉の凶器が迫りくる。美少女の無防備となった柔らかな奥に、ねじ込むように突き刺された。

「ああああああああっ!!!」

 美少女は一瞬で悲鳴を上げる。その衝撃は初めてであり、突き刺された奥まで痛みが走った。だがそのひな鳥の蹂躙に興奮した凶器は、ますます激しく暴行を繰り返す。無意識に獰猛な腰つきを抱きしめた美少女は、涙を流しながら懇願した。

「痛いッ! 痛いッ!! 助けて!! 助けてお母さんッ!!」

「お母さん? お母さんだと!? そんなもんここにはいねぇよ!!」

 何度も伸縮を貪る凶器は、弾みながら加速する。

「親なんてものはなぁ、助けねぇんだよ! ガキのことなんざ!! お人形なんだよガキなんて! てめぇらの言いなりにならねぇなら、ゴミみてぇに見捨てられるんだよ!!」

 憎悪を滾らせた身体のエネルギーは、全て美少女にぶつけられた。激しく、激しく、突き刺して、突き刺して。

 やがて行為は終焉を迎える。頂点にまで上り詰めた時、美少女の全身がビクビクと痙攣して、やがて弛緩へといざなわれた。初めて味わった激しい痛みに、瞼が遮断され意識を失う。そのままぐったりと四肢の力が抜けていき、ピクリとも動かなくなった。

「ハァ……はぁ……クソがッ!!」

 だらしなくベッドで手足を広げる美少女から身体を離し、カクトは頭を乱暴に振り回す。

「このクソあまがッ!! てめぇのせいで嫌なこと思い出しただろ!? クソがッ! クソがッ!! てめぇなんざ生ごみと一緒だ!! ゴミ捨て場にぶち込んでやる!!」

 カクトが『ワープホール』の呪文を唱えると、気絶した美少女の全身が黒い靄に包まれる。そのまま美少女は跡形もなくベッドから消えた。

「レクリナァッ!! 次はお前だ! さっさとベッドまで来やがれ!!」

 いつもとは気色が違う狂気を孕むカクトに、レクリナはただ声を失って立ち尽くす。ご機嫌取りさえすれば安全圏にいられる立場ではもはやなかった。

「早く来いって言ってるだろボケ!! さっさと来ねぇとぶち殺すぞ!!」

「は、はい……カクトさま……」

 レクリナはカクトが豹変した理由も理解できず、その場に残された美少女たちと同様に怯え切った。
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