佐城沙知はまだ恋を知らない
恋愛小説において、もっとも重要なのは恋の相手となる異性の魅力です。
相手の異性を魅力的に書けているなら恋愛小説は良作であると断言してもいいくらいです。
そして、そうであればこの作品も良作に数えていいでしょう。
『佐城沙知はまだ恋を知らない』
この作品のヒロイン、佐城沙知は非常に魅力的なヒロインでした。
キャラクターの魅力は、大別すれば3つに分けられます。
「カッコいい」
「かわいい」
「面白い」
この3つです。
たしかに魅力を細かく分ければ、色々な形容詞が延々と連なっていくでしょう。
強い。
賢い。
美しい。
か弱い
淑やか。
ユーモラス。
コミカル。
などなど。
しかし、これらの要素をもつ人物はどうして魅力的だと思われるのか、という点まで掘り下げるとどうでしょう?
やはりほとんどは上の3つに収束していくはずです。
強い人物が魅力的なのは、カッコいいと感じるからです。
逆に、か弱いことも魅力的に映るのは、かわいいと感じるからです。
コミカルな人物には面白みがあります。
美しいの場合は一つに当て嵌めることはできませんが、かわいいとカッコいいの複合と言えます。
だから概ね、キャラクターの魅力は
「カッコいい、かわいい、面白い」
だと言えるのです。
そして、魅力的だとされるキャラクターは、ほとんどの場合3つのうち2つ以上の魅力をもっています。
例を挙げましょう。
ルパン3世というキャラクターがいます。
このキャラクターは明確に『カッコよくて、面白い』キャラクターです。
彼の何者にも縛られず、しかも金が欲しいわけでもないのに
「盗む過程が面白い」
と怪盗として生きる自由な姿は、多くの人に『カッコいい』と思わせます。
それなのに女性には目がなく、仲間(?)の一人である峰不二子にたびたび痛い目にあわされる姿には『面白み』があります。
おそらく、この『カッコよさ』と『面白み』は、どちらかだけでは魅力が半減してしまうでしょう。
コミカルな部分があるからこそ、カッコよくキメたときがより引き立つのです。
また、そんなカッコいい人物がおどけた様子を見せるから、余計に面白く見えるのです。
彼の相棒、次元大介は比較的に『カッコいい』に振ったキャラクターですが、彼もやはりルパンとの関係の中で面白みのある姿を見せてくれます。
この面白みがあるからこそ、次元大介はカッコいいだけのキャラクターよりも何倍も魅力的になっています。
話を佐城沙知に戻します。
このキャラクターは『かわいくて、面白い』キャラクターです。
例えば、彼女と主人公とのはじめての本格的な会話はなかなか強烈です。
「ちなみにバストは90のFカップだよ」
こんな台詞を別に媚びるわけでもなく、単純に『反応が面白いから』といった様子で言ってくるのです。
普通ではない『面白み』があります。
さらに、どこか放っておけない危うさ――『かわいさ』も感じずにはいられません。
あくまで紹介記事なので、あまりストーリーの重要なポイントには言及しません。
しかし『恋を知るため』に主人公と交際をはじめた彼女の姿は、どれも非常に『面白い』
例えば、縦横無尽に主人公を振り回す姿。
教室移動だけで倒れるほどの度が過ぎる虚弱体質。
ならばとセグウェイに乗って登下校する合理主義。
一向に主人公の名前を覚えない上、それを悪びれもしない自分の興味や知的好奇心への忠実さ。
一方で、こういう『個性的すぎる』がゆえの危うさ。
暗さを感じさせずに上のようなことをやってしまう一種の天真爛漫さ。
これらはとても『かわいい』
そして、こういった『面白さ』と『かわいさ』が読者に対して
「面白い姿を見せてくれるほど、かわいく思えてくる」
「かわいい姿を見せてくれるほど、面白い姿をみせてくれたときに、より笑顔になれる」
という相乗効果を生み出しています。
次元大介が面白みもあるからこそ、よりカッコよく見えるのと同じ理屈です。
この相乗効果を生み出していることこそ、佐城沙知が他のプロ作家の生んだキャラクターにも負けない魅力を持っている証左であり、作者タトバリンクスさんの実力が確かな証拠と言っていいでしょう。
たしかに彼女は自由に過ぎて、一部の読者から倦厭される面もあるのは否めません。
もしも現実に自分の身内にいたら
「ちょっと勘弁してくれ……」
と言いたくなる性格ですらあります。
しかし、これは小説です。
このかわいくて面白いモンスター少女の魅力を、気兼ねなく魅力として受け取れる。
これが小説の強みです。
魅力的だと思えないなら、読むのをやめればいい話です。
すこしでも興味をもった方は、騙されたと思って一度読んでみてください。
佐城沙知は決して貴方を退屈させないでしょう。
最後に、作者のタトバリンクスさん。
『佐城沙知はまだ恋を知らない』を投稿していただき、誠にありがとうございました!
次の作品も楽しみにしております!
相手の異性を魅力的に書けているなら恋愛小説は良作であると断言してもいいくらいです。
そして、そうであればこの作品も良作に数えていいでしょう。
『佐城沙知はまだ恋を知らない』
この作品のヒロイン、佐城沙知は非常に魅力的なヒロインでした。
キャラクターの魅力は、大別すれば3つに分けられます。
「カッコいい」
「かわいい」
「面白い」
この3つです。
たしかに魅力を細かく分ければ、色々な形容詞が延々と連なっていくでしょう。
強い。
賢い。
美しい。
か弱い
淑やか。
ユーモラス。
コミカル。
などなど。
しかし、これらの要素をもつ人物はどうして魅力的だと思われるのか、という点まで掘り下げるとどうでしょう?
やはりほとんどは上の3つに収束していくはずです。
強い人物が魅力的なのは、カッコいいと感じるからです。
逆に、か弱いことも魅力的に映るのは、かわいいと感じるからです。
コミカルな人物には面白みがあります。
美しいの場合は一つに当て嵌めることはできませんが、かわいいとカッコいいの複合と言えます。
だから概ね、キャラクターの魅力は
「カッコいい、かわいい、面白い」
だと言えるのです。
そして、魅力的だとされるキャラクターは、ほとんどの場合3つのうち2つ以上の魅力をもっています。
例を挙げましょう。
ルパン3世というキャラクターがいます。
このキャラクターは明確に『カッコよくて、面白い』キャラクターです。
彼の何者にも縛られず、しかも金が欲しいわけでもないのに
「盗む過程が面白い」
と怪盗として生きる自由な姿は、多くの人に『カッコいい』と思わせます。
それなのに女性には目がなく、仲間(?)の一人である峰不二子にたびたび痛い目にあわされる姿には『面白み』があります。
おそらく、この『カッコよさ』と『面白み』は、どちらかだけでは魅力が半減してしまうでしょう。
コミカルな部分があるからこそ、カッコよくキメたときがより引き立つのです。
また、そんなカッコいい人物がおどけた様子を見せるから、余計に面白く見えるのです。
彼の相棒、次元大介は比較的に『カッコいい』に振ったキャラクターですが、彼もやはりルパンとの関係の中で面白みのある姿を見せてくれます。
この面白みがあるからこそ、次元大介はカッコいいだけのキャラクターよりも何倍も魅力的になっています。
話を佐城沙知に戻します。
このキャラクターは『かわいくて、面白い』キャラクターです。
例えば、彼女と主人公とのはじめての本格的な会話はなかなか強烈です。
「ちなみにバストは90のFカップだよ」
こんな台詞を別に媚びるわけでもなく、単純に『反応が面白いから』といった様子で言ってくるのです。
普通ではない『面白み』があります。
さらに、どこか放っておけない危うさ――『かわいさ』も感じずにはいられません。
あくまで紹介記事なので、あまりストーリーの重要なポイントには言及しません。
しかし『恋を知るため』に主人公と交際をはじめた彼女の姿は、どれも非常に『面白い』
例えば、縦横無尽に主人公を振り回す姿。
教室移動だけで倒れるほどの度が過ぎる虚弱体質。
ならばとセグウェイに乗って登下校する合理主義。
一向に主人公の名前を覚えない上、それを悪びれもしない自分の興味や知的好奇心への忠実さ。
一方で、こういう『個性的すぎる』がゆえの危うさ。
暗さを感じさせずに上のようなことをやってしまう一種の天真爛漫さ。
これらはとても『かわいい』
そして、こういった『面白さ』と『かわいさ』が読者に対して
「面白い姿を見せてくれるほど、かわいく思えてくる」
「かわいい姿を見せてくれるほど、面白い姿をみせてくれたときに、より笑顔になれる」
という相乗効果を生み出しています。
次元大介が面白みもあるからこそ、よりカッコよく見えるのと同じ理屈です。
この相乗効果を生み出していることこそ、佐城沙知が他のプロ作家の生んだキャラクターにも負けない魅力を持っている証左であり、作者タトバリンクスさんの実力が確かな証拠と言っていいでしょう。
たしかに彼女は自由に過ぎて、一部の読者から倦厭される面もあるのは否めません。
もしも現実に自分の身内にいたら
「ちょっと勘弁してくれ……」
と言いたくなる性格ですらあります。
しかし、これは小説です。
このかわいくて面白い
これが小説の強みです。
魅力的だと思えないなら、読むのをやめればいい話です。
すこしでも興味をもった方は、騙されたと思って一度読んでみてください。
佐城沙知は決して貴方を退屈させないでしょう。
最後に、作者のタトバリンクスさん。
『佐城沙知はまだ恋を知らない』を投稿していただき、誠にありがとうございました!
次の作品も楽しみにしております!