残酷な描写あり
ダグル迷宮地下二階層……回復と疑心と質問と
シルフィアはエルが倒れていることに気づき傍までくると……。
ここはエルが居る場所から、少し離れた岩陰。辺りは、相変わらず暗い。
シルフィアは大岩の影で、身を震わせていた。
(あれって、間違いなくエルだよね。暗かったし……最初は、見間違いかと思ったけど。でも、なんか雰囲気が別人にもみえた。ううん、一瞬だけどエルムスかと……)
そう考えていると、ふと辺りが静かになったことに気づく。
(音がしなくなってる。もしかして、終わったの? そんなに時間、経ってないけど……)
シルフィアはそう思い、恐る恐る岩陰からエルが居る方を覗きみる。微かに人が倒れているようにみえた。
「エル!?」
倒れているのがエルとは分からない。だがシルフィアは、もしかしたらと思いそう叫びエルの元へ駆けだした。
エルの傍までくるとシルフィアは、周囲を警戒する。その後エルの容態を確認した。
「……頭から血が流れてるわ。でもその割には、傷が浅い……これなら大丈夫そうかな。それにみた限り、疲れて寝てるみたいだし」
そう言いシルフィアは、頭に負った傷の治療を簡単に済ませたあと回復薬を飲ませる。
「……ん、んんん……ううん……」
するとエルはそう言いながら徐々に瞼が開いていく。
「エル、目を覚ましたわね」
「ああ……えっと、シルフィアが治療と回復をしてくれたのか?」
そう聞かれシルフィアは、コクリと頷いた。
「そうだけど。それより……どう、動ける?」
「そうか……ありがとう。ああ、お陰でなんとか動ける」
「良かった。じゃあ、ここから早く出ましょう」
そう言われエルは、辺りを見回す。
「その前に、アイテムとかを回収してからだな」
「そうね……。それと……今すぐじゃなくてもいいんだけど、さっきのも含めて色々と聞かせてもらうわよ」
「え、えっと……そうだなぁ。ハハハ……」
エルは苦笑する。
その後エルは立ち上がり、シルフィアとアイテムや怪物の肉片を回収した。
回収を終えるとエルとシルフィアは、暗がりをドラゴフォースが居た方へと歩き進む。
「シルフィア。ごめん、色々と……」
「なんで謝るの? 助けられたのは私よ」
「それはそうだけど……。動けないで、あのままだったらって」
そう言いエルは俯く。
「エル、やっぱり……さっきと雰囲気が全然違う。どっちが本当のエルなの?」
「それは……えっと……どっちも俺だけど。なんて言ったら……」
「何を隠してるの? 言えないことなのかな」
そう問われエルは、バッグの中の魔導書へ視線を向ける。
(どうしよう……やっぱり、こうなるよなぁ。なんで能力を使うと性格が変わるんだ? ていうか……俺が知りたい)
そう思いエルは、ハァーっと溜息をついた。
「エル、そうね……今はここを抜け出すことが先だから。あとで……話せる時でいいから、教えて」
「ああ、そうだな……ごめんシルフィア」
そう言うとエルは、申し訳なさそうな表情でシルフィアをみる。
そしてその後二人は、更に暗がりを進み出口を探すのだった。
シルフィアは大岩の影で、身を震わせていた。
(あれって、間違いなくエルだよね。暗かったし……最初は、見間違いかと思ったけど。でも、なんか雰囲気が別人にもみえた。ううん、一瞬だけどエルムスかと……)
そう考えていると、ふと辺りが静かになったことに気づく。
(音がしなくなってる。もしかして、終わったの? そんなに時間、経ってないけど……)
シルフィアはそう思い、恐る恐る岩陰からエルが居る方を覗きみる。微かに人が倒れているようにみえた。
「エル!?」
倒れているのがエルとは分からない。だがシルフィアは、もしかしたらと思いそう叫びエルの元へ駆けだした。
エルの傍までくるとシルフィアは、周囲を警戒する。その後エルの容態を確認した。
「……頭から血が流れてるわ。でもその割には、傷が浅い……これなら大丈夫そうかな。それにみた限り、疲れて寝てるみたいだし」
そう言いシルフィアは、頭に負った傷の治療を簡単に済ませたあと回復薬を飲ませる。
「……ん、んんん……ううん……」
するとエルはそう言いながら徐々に瞼が開いていく。
「エル、目を覚ましたわね」
「ああ……えっと、シルフィアが治療と回復をしてくれたのか?」
そう聞かれシルフィアは、コクリと頷いた。
「そうだけど。それより……どう、動ける?」
「そうか……ありがとう。ああ、お陰でなんとか動ける」
「良かった。じゃあ、ここから早く出ましょう」
そう言われエルは、辺りを見回す。
「その前に、アイテムとかを回収してからだな」
「そうね……。それと……今すぐじゃなくてもいいんだけど、さっきのも含めて色々と聞かせてもらうわよ」
「え、えっと……そうだなぁ。ハハハ……」
エルは苦笑する。
その後エルは立ち上がり、シルフィアとアイテムや怪物の肉片を回収した。
回収を終えるとエルとシルフィアは、暗がりをドラゴフォースが居た方へと歩き進む。
「シルフィア。ごめん、色々と……」
「なんで謝るの? 助けられたのは私よ」
「それはそうだけど……。動けないで、あのままだったらって」
そう言いエルは俯く。
「エル、やっぱり……さっきと雰囲気が全然違う。どっちが本当のエルなの?」
「それは……えっと……どっちも俺だけど。なんて言ったら……」
「何を隠してるの? 言えないことなのかな」
そう問われエルは、バッグの中の魔導書へ視線を向ける。
(どうしよう……やっぱり、こうなるよなぁ。なんで能力を使うと性格が変わるんだ? ていうか……俺が知りたい)
そう思いエルは、ハァーっと溜息をついた。
「エル、そうね……今はここを抜け出すことが先だから。あとで……話せる時でいいから、教えて」
「ああ、そうだな……ごめんシルフィア」
そう言うとエルは、申し訳なさそうな表情でシルフィアをみる。
そしてその後二人は、更に暗がりを進み出口を探すのだった。
読んで頂きありがとうございますヽ(^o^)
では、次話もよろしくお願いします(*^▽^*)
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