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作者: 犬物語
犬「いろんなトコで大活躍するやで!!」【災害救助犬】
人類の友であり共であり家族である"犬"とかいう生き物

人間はそんな毛むくじゃらとどう向き合って、どうお付き合いしてるのでしょうか?
 わたしたちは二本足であるきます

 犬は四本足であるきます

 わたしたちはお箸を使ってたべます

 わんちゃんは直接むさぼります

 わたしたちは服を着ます

 毛むくじゃらは暑がりです

 わたしたちは、犬は、それぞれ別の生き物であり、別の生き方をしています。だけど、そんな異なった動物なのに、ヒトとイヌは同じ生活圏で暮らしています

 一般的に、犬の祖先はオオカミと言われています。っていうか、まあほぼ確定でしょう。オオカミを家畜化したのが犬という動物。どのような経緯をたどったのか定かではありませんが、とにかく野生のオオカミさんが人間という動物に近づいた、あるいは人間という動物がオオカミに近づいた結果、現在のような関係が続いていると考えられています

 犬はわたしたちに無いいろんな能力をもっています。わたくし事ですが、わたしは黒ラブといっしょに同居しておりまして――さんぽ中全力で走っても「はやいね! ねえ! はしるの! もっとはしるの!」みたいな感じでね、純粋な目でこちらを見ながら並走してくれるんですわ

 こっちが必死こいて走ってる横でね、よそ見するほど余力があるどころか、まだ全力走りスタイルじゃなく人間で言うならスキップみたいな走り方で並走してやがるの。もうマジではええ

 それだけじゃない。犬は強靭な心肺能力で1日中走り続けるけることができます。発汗能力はそれほどでないので環境を選びますが、シベリアン・ハスキーあたりは極寒の冬山にほっといても喜び勇んで駆けずり回るでしょうね

 体力はもちろん、わんちゃんたちはとても賢い生き物でもあります。そりゃあ、人間のような複雑な計算などはできないかもですが、生きていく上で求められるコミュニケーション能力とか、他者の意図を察する力とかはけっこー優れており、わたしたちの言葉通りに動いてくれる甲斐性ももっています。結果として、現在犬はいろいろな用途で活躍しているのですが――今回はそんなお話をしてきましょう





:あっちこっちで大活躍な災害救助犬:

 今年の元日、能登半島を大きな地震が襲いました。多くの建物が倒壊し、多くの人々が避難せざるを得なくなり、それと同時に、いっしょに暮らしていたわんちゃんたちも避難生活に突入することになります

 多くの避難所では、衛生面など多くの懸念を考える必要があるため、わんちゃん同伴での避難所生活をお断りしていた事実があります。しかし、先日の能登半島地震では、そういったわんちゃんたち用のシェルターや受け入れ施設などが用意され、多くの犬たちが避難できる環境が整ってきています

 それと同時に、被災地に赴き活躍するわんちゃんたちがいます

 人間が入り込めないようなスキマに潜り込み、ニオイなどを頼りに取り残された人を助ける『災害救助犬』は、実際に多くの人々を救ってきました

 災害救助犬は、そういった状況において人を発見するプロです。専用のトレーニングを積み上げており、試験に合格すればどんなわんこたちも救助犬になることができます。最近耳にしはじめた救助犬。実はその歴史はけっこー長かったりします

 日本でも有名な『セント・バーナード』は山岳救助剣としての歴史をもちます。17世紀、中世ヨーロッパのスイスに『サン・ベルナール修道院』がありました。そこは山岳地帯にあり、積雪もするので多くの人が遭難の憂き目に遭ったようです。そこでセント・バーナードが救助に向かい、これまで数千人にも及ぶ救助活動の実績を誇っていたりします。詳しくは上記キーワードにて検索するか、もしくは『セント・バーナード バリー号』でググってみると良いでしょう



:救助犬の訓練:

 アナタがイメージする『犬の訓練』ってどんな感じですか? ――ニオイの情報源となるハンカチやらなにやらを嗅がせて「行って来い!」言われて走ってって、地面をクンクンして対象に近づいていく。あるいは、複数の"はずれ"に騙されぬよう正解の袋の前で座ってわんわん吠える。そんな感じでしょうか?

 災害救助犬の場合、まあこういった訓練もするかもですがちょっち違うのです。彼らは災害時に活躍する前提なので、災害が起こった時のような家屋が倒壊したメチャクチャな現場を想定し、まるで障害物競走のようなコースを毎日走って訓練するのです

 はしごを渡ったり入り組んだ地形を登っていったり急な斜面をすべらず歩いたり――ニオイを嗅ぐときも、地面を辿っては他の土砂やらなにやらのニオイに紛れてしまうため、救助犬は空気中のニオイをチェックして『人のニオイ』へアプローチしていきます。実践訓練では、災害がおきたステージを用意して、犬や訓練士にドコにダレが何人隠れてるかを知らされないまま遭難者を配置してテストされ、厳しい条件下のもとテストされます

 日本では1990年ごろから救助犬を育てよう的な活動が盛んになっていき、有名どころでは『阪神・淡路大震災』で災害救助犬が活躍した例があります。そこでは海外の救助犬が話題になったこともあり、日本でもこれを堺にジャパン・ケネルクラブのほかお国が委員会を立ち上げるなどいろいろ頑張った結果、今では『日本救助犬協会』をはじめ各地方で多くの団体が活動しています。もちろん、能登半島地震やその他災害でも大活躍中なんだぜ!

 災害が起きないことがそもそも良いことなのですが、地震大国である日本じゃどうしても避けられないモノがある。だからこそ、他者を救助するための手段は講じておかなければなりませんね。どうか、人間を助けてくれる救助犬たちがまっとうに仕事をこなせることを。そして、いつも人間のためにがんばってるわんちゃんたちがたらふくごはんを食べられて、思いっきり訓練士さんたちと遊び散らかせるような日々を送っていることを祈りましょう

日本救助犬協会
ttps://www.kinet.or.jp/kyujoken/
ジャパン・ケネルクラブ、救助犬の育成など
ttps://www.jkc.or.jp/archives/rescuedog/7803
日本レスキュー協会
ttps://www.japan-rescue.com/





:ほかにもイロイロあるんだぜ!:

 今回いろんな〇〇犬を紹介しようと思ったんだけどね、なんか文字数がアレなのでやっぱ省略しときます。とりあえず加速して紹介ラッシュしていきましょう

 『補助犬』と呼ばれるわんちゃんたちがいます。これは以下のわんわんをすべてひっくるめた言葉です

・盲導犬
・介助犬
・聴導犬

 それぞれ言葉通りですね。目の見えない人の代わりに"目"になる盲導犬。自力での生活が困難な人を助ける介助犬。そして耳が聞こえない人の代わりに"耳"となる聴導犬です

 ただ目や耳が不自由なだけで犬の助けが必要なの? っと思われる方もいるでしょう。が、実際の暮らしでは当たり前のように目や耳が必要で、たとえば緊急信号はサイレンの音によって知らされるので、それを聞こえない人たちが気づかないままでいると最悪の事態につながるおそれがあります。家族が近くにいればいいと思われるでしょうが、家族だって働いたり生活必需品の購入だったり学校だったりなんだったりで"24時間だれかがいる時間"ってのを確保するのが難しい場合もあるでしょう。ときには稼ぐために遠くへ離れなければならない例もあるでしょうし、そういった時に盲導犬や聴導犬が求められることもあります

 盲者ろう者本人だってアクティブに生きたいとかそういうのあるじゃん? ――世の中には盲目のマラソンランナーとかアスリートとかけっこーいるんだぜ? そういうのはパラリンピックとかそういうワードで検索していただければ幸い

 当然、わんちゃんたちは上記用途をこなせるよう訓練されています。やかんの音が鳴ったら「お湯、できましたぜ?」と飼い主にトントンしたり、飼い主の「しんぶんし持ってきて」という指示のもと新聞を持ってきてくれたり、誤って物を落として探してる時もスッと咥えてとってくれたりもうほんっと健気。こういった用途もあり、介助犬に選ばれる子は『ものを咥える』という習性をもつレトリーバー系が担うことが多いようですね

 介助犬は事情・・が無い限りお店などに自由に入ることができます。そういう決まりになっています。ただまあ、その事情ってのがまたイロイロでややこしいのでここでは書きません。とりあえず『そういうのがある』とだけ覚えていただければ幸い。気になった方は以下シェア情報集から辿ってね

日本補助犬協会
ttps://www.hojyoken.or.jp/
 Q&A
ttps://www.hojyoken.or.jp/what/qa
日本聴導犬協会
ttps://www.hearingdog.or.jp/
日本聴導犬推進会
ttps://www.hearingdogjp.org/
日本介助犬協会
ttps://www.animaldonation.org/group/232/
日本介助犬福祉協会
https://kaijoken.or.jp/index.html
e-Gov法令検索、身体障害者補助犬法
ttps://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414AC1000000049_20210901_503AC0000000036





:ほかにもいろんな〇〇犬が:

 セラピー犬、警察犬、同伴犬などまだまだ紹介したい犬はいるけど本日はこのくらいにしときましょう。後で個別に深掘りする回でも書くとしましょうかね。まだまだ知られてない〇〇犬は数多くあり、たとえば『付添犬』とよばれるただいっしょにいるだけの犬は、実は最近法定の付き添いを担当した日本初の例を生み出したりしています

 家畜の誘導やお守り、番犬に警察犬など多方面で活躍する一方、こうした『ただいっしょにいるだけ』でも大きなプラスになってくれるのが犬という生き物

わたし「ほんっとこの毛むくじゃらはなんだってこんなかわいいんだよ!」ヨーシヨシヨシヨシヨシ
黒ラブ「めーわくです」ウゥゥゥ…

 犬はわたしたちの友であり共であり、かけがえのない"家族"です。そんな大切な家族が一生おもしろおかしく過ごせるように、そしてわたしたち自身も、そんな家族と最後まで寄り添えるようにしていきたいですね

 アナタと、アナタの"家族"に幸あれ!

Animal Donation、付添犬に関するページ
ttps://www.animaldonation.org/blog/group_report/17639/
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