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作者: 金星タヌキ
R-15
part Kon 7/23 pm 4:12


 

 ドライヤーを止め バンド部分に触れて 湿り具合を確かめる。

 …うん。
 大丈夫 大丈夫。

 あきちゃんのブラを 軽く畳み 脱衣籠に戻して 浴室のあきちゃんに声をかける。

 
「あきちゃーん。下着 乾いたから もう上がっても大丈夫だよ。あと ドライヤーとブラシ 置いとくから よかったら使ってね」

「はーい」

 
 あきちゃんの返事を確認すると 自分の着替えを取りに部屋に戻る。
 あたしも けっこう濡れたし 稲荷町では かなり汗かいた。
 
 ワンピースの乾燥が終わるまで もう少しかかる。
 ついでに あたしもシャワー浴びておこう。

 雨は まだ強く降っているけど 少しはマシになったみたい。
 雷の音も だいぶ遠くなった。
 
 ワンピース洗ってた時は 凄い稲光で怖かったけど。

 2階に戻ると 脱衣所からドライヤーの音が聞こえる。
 一応 ノックして あきちゃんの返事を確かめて 中に入る。
 肩下まで伸びた綺麗な栗色の髪に あきちゃんがドライヤーを当てている。

 
「あきちゃん 下着 ちゃんと乾いてる? 大丈夫かな?」

「あー 大丈夫です。ありがとうございます」

 
 下ろし髪のあきちゃん 初めて見たけど なんだか幼い印象。
 さっきまで フルメイクで 大人っぽい感じだったから 余計にそう思うのかも。

 
「あのさ ワンピースの乾燥終わるまで もう少しかかるし あたしもシャワー浴びてくるね」

「あ はい。じゃあ ちょっと出ときますね」

 
 あきちゃんは ドライヤーを止め 脱衣所から出て行こうとする。

 
「大丈夫 大丈夫。あたし 気にしないし。そのままドライヤー使ってて」

 
 これ以上 気を使ってもらうのは 申し訳なさ過ぎる。
 
 それに 実際 あんまり気にならない。
 裸見られたりするのは 学校のシャワー室で慣れっこ。
 別に減るもんじゃなし…。

 それでも あきちゃんは 壁の方を向いて 目を瞑ってくれてるみたいだった。
 ホント 申し訳ない。

 
「すぐに上がるつもりだけど もし先にドライヤー終わってたら あたしの部屋で待ってて。場所 大丈夫?」

「えっ? あっ…はい。分かります」

 
 乾燥終わるまで もうしばらく あきちゃんに居てもらわないとダメだから さっき部屋のエアコンは入れといた。

 
「本棚にマンガとかあるから 好きに読んでてくれて大丈夫だし」

 
 そう言い残して お風呂場へ。


 相変わらず 激狭のお風呂。
 あきちゃんとこ お金持っぽいし きっとビックリしただろうな。
 
 脱衣所も 2人でいると肩同士ぶつかりそうな狭さだし。
 あきちゃんと もっと本音で話したいし お風呂で裸のお付き合いってゆーのも 悪くないかもしれないけど この狭さじゃあね…。
 何かいい方法は ないもんかしら。

 
 熱いお湯で髪と身体を流す。
 手早くザーッと流しただけだけど かなりシャキッとする。
 お風呂に浸かるのは 夜でいいから 軽く流せたし もう上がろう。
 あきちゃん待たしても悪いし。

 脱衣所に戻ると あきちゃんの姿は もうなかった。
 
 あれだけ長い髪だと 乾かすのも時間かかりそうだけど。
 あたしも 春までは 肩上まで伸ばしてたから 髪の始末が大変だった。
 今ぐらいの長さだと タオルで拭いただけでも 大方 乾くから 楽は楽。

 少し伸びてきた髪に 久しぶりにドライヤーを当てながら 鏡に映る自分の顔を眺める。
 
 相変わらずボーイッシュってゆーよりは ボーイな気がする。
 あきちゃんにお化粧教えてもらったら 少しは改善するのかな…。
 
 稲荷町は暑すぎだったし 桜橋は大雨だったから しょうがないけど お化粧品 買えなかったのは 少し残念かも。
 ……いや しょせん元があたしだし 化粧したところで たかが知れてる。
 あんま期待するのも アレだけど…。

 そういえば 三百均 プレアデス行ったときに行こうって あきちゃん言ってたけど それって明日のことなのかな?
 部屋に戻ったら 確かめとかなきゃ…。
 ………。
 ……。
 …。



                        to be continued in “part Aki 7/23 pm 4:12”






 
 
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