シーン1 [我那覇]
出版記念パーティで忙しく動き回っていたアオシマくんに手土産を渡すと、わたしは帰路に就いた。
思えば大変な道のりであった。わたしはこれまでのことを振り返る。アオシマくんへの感謝は書いても書ききれないほどだ。
わたしは四十歳を前にしてなんとか短編小説の賞を受賞することができた。
遅咲きの作家であるわたしに、担当編集としてついてくれたのがアオシマくんだ。彼はわたしの初めての本を作るため、これまで書いた作品のすべてに目を通してくれた。
企画会議に持ち込むと意気込み、夜を徹して企画書を煮詰めていた姿を思い出す。プロモーションに関するアイディアなどは二十種類以上プランを作っていた。
あるいはアオシマくんはわたし以上に作品を愛してくれたのかも知れない。
自然と目頭が熱くなる。彼と一緒に本を作るのはとても楽しかった。
手土産の中に入れておいた手紙のことを考えると胸が痛む。彼はあの手紙を読み、何を思うだろう。
思えば大変な道のりであった。わたしはこれまでのことを振り返る。アオシマくんへの感謝は書いても書ききれないほどだ。
わたしは四十歳を前にしてなんとか短編小説の賞を受賞することができた。
遅咲きの作家であるわたしに、担当編集としてついてくれたのがアオシマくんだ。彼はわたしの初めての本を作るため、これまで書いた作品のすべてに目を通してくれた。
企画会議に持ち込むと意気込み、夜を徹して企画書を煮詰めていた姿を思い出す。プロモーションに関するアイディアなどは二十種類以上プランを作っていた。
あるいはアオシマくんはわたし以上に作品を愛してくれたのかも知れない。
自然と目頭が熱くなる。彼と一緒に本を作るのはとても楽しかった。
手土産の中に入れておいた手紙のことを考えると胸が痛む。彼はあの手紙を読み、何を思うだろう。