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作者: 小説書き123456
1話
オーナニストは365日の間、毎日研鑽を積み、葛藤を昇華し、また発散させなければならない。

そしてその道に地図は無い。

ナビも無い。

ましてや看板も、矛盾しているようだが道すらないのだ。

オーナニストの先に道はない。

オーナニストの後にこそ道は出来る。

オーナニストとは各自のやり方で道を極めていく一種の求道者なのだ。

その童貞…いや道程を忘れず、孤独に突き進むが故に究極のオーナニスト(アルティメットソロニスト)となることができる。

だがそれを達成できるものは少ない。

針の穴のような僅かな希望。

あるいは『僕の大好きな◯◯ちゃんが画面の向こうから出てきたようです』

もしくは
それに匹敵するほどの……。

そこを通り抜ける為に努力をし続ける者の末路は悲惨だというのもまた一つの真実でもある。

ある者は辿りつくことが出来ず無為な人生を送り、

またある者は課金して束の間の代替え行為にハマる(ソープデリズム)

そしてまたまたある者はその気高きDイズム(童貞精神)を捨て退廃器具に堕落する(いわゆるテンガ堕ち)

誰もが『原初の渇望』を少年から大人へと向かう道すがらに持つというのにそれを維持しつつ鍛えあげることに疲れ果て、図らずもあるいは進んで捨てていってしまう。

オーナニズムを貫徹することが出来ない。

それを悲しく思えると同時に仕方が無いことなのかもしれない。

道示す者がなければ人は迷ってしまう。

どんな登山道も、荒れ果てたジャングル、全て塗りつぶす雪面でも何人もの先人が挑み、倒れていきながらも僅かにつけた足跡を延長していきやがては踏破していくのだ。

私もその中の一人でありたい。

たとえ道半ばに倒れ伏し、萎びることがあってもまだ、日に登るように咲き誇る青々とした若草のように。

終わるときは空を見上げ、強く強く屹立し、大の字に倒れ、一つ笑ったあとに前のめりに萎びれ倒れよう。

その最後を遂げることができるように、また後悔することがないように。

私は今日も叱咤激励し、シゴいていく。

願わくばオーナニストとして満足できる死を願う。

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